『すべる時間』とゼロ年代テレビお笑い史
Posted at 09/06/23 PermaLink»
『すべる時間』という小説が面白かったです。相方が単独で人気番組『電波少年』に起用され、取り残されてしまった1人の芸人のおかしくも悲しい日常を切り取った私小説。テレビお笑い界の大きな流れになすすべもなく巻き込まれ、翻弄されていった芸人の生き様が軽いタッチで描かれています。
この小説では、主人公が理想として掲げる「お笑い理論」を語る一幕があるのですが、そこがあまりしつこくなくて、あくまで小説全体としてのまとまりが重視されているというところにも好感を持ちました。
「現代を生きる芸人は、否応なしにテレビという巨大なモンスターと対峙せざるを得ない。そこで彼には3つの対処法がある。すなわち、逃げ出すか、呑み込まれるか、あるいは、自分もモンスターになってテレビと向き合うか、である」
……というようなことを思いました。
手前味噌になりますが、この小説は、『PLANETS vol.6』の「ゼロ年代テレビお笑い史」という記事と一緒に読んでいただくと、90年代後半の時代状況がより鮮明に見えてきて面白いのではないかと思います。
追記:トークイベントまであと10日を切ったので、これからイベント当日までは毎日ブログを更新します。
7/2(木)「第1回お笑いトークラリー」まであと9日!